ハッブル望遠鏡の修復は「予算の打ち切り」によって見送られることになりましたが、
それ以前に考えられていた「修復案」の中には、宇宙飛行士による有人修復が
考えられていました。実際、宇宙飛行士らは喜んでその案に賛同したい、と考えていた
ようでした。
しかし・・・それは「危険性が高すぎる」代案。
なぜなら、宇宙はゴミだらけだからです。

(JAXA HPから)
日経サイエンス2004年8月号Topics「目が離せない宇宙ゴミ」によると、
国際宇宙ステーションにもかなり思い切りよくゴミが当たっているそうです。
2003年11月には、滞在中の宇宙飛行士が驚くほどのバーンという大きな音が、船外から聞こえてきたとか。
2004年4月にも同様の「事件」があったそうです。
宇宙ゴミがぶつかった時の衝撃は、
『大きさ数mmほどの物体でも、ボウリングの球が幹線道路を走る自動車のスピードでぶつかる』
時と同じだとか。
一番最初に宇宙ゴミとなったのは1958年に打ち上げられた「バンガード1号」。
それから46年。今では1万個以上の「ゴミ」が浮いているのだそうです。
わかっている宇宙ゴミの総重量は約4000トン。
(最大の宇宙ゴミは旧ソ連の試験用ロケット「コスモス382」で重さは10トン。
面白いゴミには宇宙飛行士の予備用手袋とか、シャトルの船外活動中に
宇宙飛行士がなくしたドライバーなんかもあるそう・・・おいおい)
そんなものがびゅんびゅん飛んでいる環境で船外活動をするのは、
確かにかなり「危ない」です。
ゴミをレーザー光線でねらい打ちして軌道をそらそう、なんて、テレビゲームみたいな案も
考えられていたようですが、実現性に乏しいし、費用もかかりすぎ、ということで、断念。
結局、国際宇宙ステーションに関しては、
・外壁をシールド(防弾チョッキ)で覆う
・大きめのゴミについては、地上から監視する
という対応を取っているもようです。
(詳しくは宇宙環境と宇宙での活動Q&Aを参照ください)
72時間以内に衝突する可能性がある物体が現れたら、それを特定し、
ステーションの軌道を2kmほど変える、という対応がとられているとか。
これがなんと、平均して年に1回も行われているのだそうです。
大きい物体はこれで対応できても、監視下にない小さいかたまりが船外活動中の宇宙飛行士に
ぶつかりでもしたら・・・
でも、ハッブル望遠鏡の修復についていろいろ考えられていた時、宇宙飛行士は
「有人修復計画が実現するなら、喜んでその任務を受ける」
と言っていたそうです。
宇宙飛行士って、すごい人たち・・・。
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